Massdrop HD6XX (廉価版Sennheiser HD650) 到着!

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※2017/12/3更新:MassdropでHD6XXの新たな購入受付がスタート。今度は+$15で日本にも発送してくれます。興味のある方はこちらから見られます。→ Massdrop HD6XXページ

以前Massdropに注文し、半ば忘れかけていたヘッドフォンHD6XXが、今日到着しました。


謎のヘッドフォンHD6XXとは?

HD6XXというのは、名作ヘッドフォンのゼンハイザーHD650を、塗装工程の簡略などでコストダウンした特製ヘッドフォン。音に関する部分は全く同一のMassdrop独自企画の製品です。

HD650はオーディオの世界では超有名なヘッドフォンで、10年以上市場で売れ続けているお化けモデル。ある意味デファクトスタンダード、共通言語と言ってもいいくらいですから、一つの基準として、いずれは手に入れたいと思っていました。

Massdropの当初アナウンスでは、ちょうどクリスマスの配送予定だったので、クリスマスプレゼントにちょうどいいやくらいにのんびり構えていたのですが、急に1か月も早まって、ちょっぴり嬉しい誤算。HD660Sの発表と前後するタイミングだったので、何か関係あるのかな?


価格など

春のドロップは海外配送なしのアメリカ国内限定募集だったので、海外配送サービスSpearnetを使いました。海外配送の費用がちょっと余計にかかりましたが、費用の合計は以下の通りです。

  • 価格:$199
  • 配送:$37
  • 関税:¥1,000
  • 合計:¥27,400(※2017/12の為替レート)

日本でHD650を買うと、Amazonで新品が¥46,000、中古が¥34,000くらいです。中古でいいなら、わざわざ半年以上も待ってアメリカから買う必要もなかったのですが、

  • $199が何となく2万円の感覚で安く感じたこと(やや強引な思い込み)。
  • 付属ケーブルが1.5mの3.5mmステレオミニプラグで、私のリスニングスタイルに合っていたこと。
  • 新品でおまけに安いのだから、やっぱりその方が嬉しいな。

という理由から、HD6XXを選びました。

※2017/11/26更新:MassdropでHD6XXの新たな購入受付をしています。興味のある方はこちらから見られます。→ Massdrop HD6XXページ

シンプルなパッケージ

さてさて、8ヶ月もしてから国際宅配便で到着したのは、アメリカのヘッドフォンってこんなに大きいの?と子供が目を丸くするくらいの大きなダンボール箱。


エアパッキンとか紙の梱包材が詰まってますからね。取り除くと奥にHD6XXの文字が。


思ったより立派な化粧箱。ヒンジの金具が昔の家具とかみたいで、意外にクラシックな装い。


おぉっ...。開けると中身はいたってシンプルです。ケーブル装着済みのHD6xxと取説だけ。


素朴な翻訳の取扱説明書

取説は10ヶ国語以上ありますが、ドイツ語、英語、日本語、...の順なので、HD650は日本でとても売れているということなのでしょう。それにしても素朴な翻訳です。もうちょっとこなれた訳にして欲しいところですが、まあ質実剛健な雰囲気と思えばいいでしょうか。実用上困るほどひどくはありません。


一点だけ明らかな間違いがあって、
6.3mmステレオジャックプラグ付き接続ケーブル 1本 長さ3m
は、
3.5mmステレオジャックプラグ付き接続ケーブル 1本 長さ1.5m
ですね。付属アダプターの説明(6.3mmから3.5mm)も逆です。なんでこんな単純な所を間違えるのか不思議ですが、まあ誰も読まないでしょうから、実物があっていれば大して影響はありません。

バーンインについて

さて、以前ネットで、HD650はバーンイン(慣らし再生?)が数十時間以上必要という話を読んだことがあり、ドイツの一流工業製品にそんなことがあるのかな?でも確かに機械的なパーツがあるからな〜、と思ったのを思い出しました。

少し調べてみると、ゼンハイザーUSAのサイトでは概略以下のような大人のコメントを表明しています。そして最後はHead-Fiに振ってます。余裕の構えですね。

  • バーンインが必要かどうかには公式の立場は取らない。
  • 最初の瞬間から素晴らしい音を出すよう設計されている。

該当部分を以下に引用します。
What is Sennheiser's stance on "Burn In" Theory?

At Sennheiser we do not have an official stance regarding the theory that headphones need a "burn in" period. Sennheiser headphones are designed to sound great from the first moment they are plugged in.

Some argue that over period of time a user will become more accustomed to the particular headphones. With this, they will start to notice more of the frequency response range and nuances that the headphones are capable of producing. This argument suggests that over time a user will develop a greater appreciation of the headphones and what they are capable of.

For additional information regarding the theory of "burn in" there is plenty of discussion at Head-Fi.org (http://www.head-fi.org).

 私も、車のサスペンションとかシートならまだしも、ヘッドフォンのトランスデューサー(※小さいスピーカー部分)のような軽量な機械部品が、何十時間か音を出すと音質が良くなるというのはちょっと信じがたいですし、残念ながら今までそのような素晴らしい機会には恵まれていません。

むしろ、イヤーパッドが耳の周囲の形に馴染むとか、自分の脳がそのヘッドフォンの魅力に気づいていく(逆バーンインとでも言いましょうか)の効果の方が大きいと考えています。

結局、ヘッドフォンは音を出して使うものなので、別に最初から普通に聴いていればいいんじゃない?音が変わるなら、その変化を楽しむのもまた一興、特に(本当にバーンインで音が変わるなら)最初の数十時間しか味わえない貴重な経験なわけですからね。そんな感じで軽く受け止めて、この議論には深入りしないのが良さそうです。

(※バーンインは日本ではエージングとも呼ばれますが、なんか「老化」みたいだし、ageというほどの時間でもないので、バーンインの方がイイ感じです。)


Schiit Bifrost+Asgardで鳴らすと → ◯

さて、Massdrop HD6XX、早速聴いてみました。インピーダンスが300Ωと大きいこともあり、最初は据え置きスタイルのiMac + Schiit Bifrost + Asgardで。特に純A級ヘッドフォンアンプ、Asgardのドライブによるサウンドに期待です。よーし... んんんーーー?。

ダメだ!おそらくAsgardのせいではなく、BifrostのデジタルフィルタがSHARP(標準的なFIRデジタルフィルター)の設定なのか?繊細さを欠く音とにじんだ音場が今ひとつです。そういえばXDP-100RのデジタルフィルターをSLOWにしてからは、Bifrost + Asgardの組み合わせには長時間手が伸びなくなっていました。そのせいだったか...。

と思ったら、Bitperfectが起動していませんでした。失礼しました。起動したら深みのあるベースの音が響くようになりました。けど、やっぱり少しウォーム過ぎる感じかな。私にとってはちょっぴり張りが足りない感触です。SRH-940のモニターヘッドフォンのイメージがあるからかもしれません。これから色々比べていきましょう。

Pioneer XDP-100Rならどう?→ ◎

さて、次はXDP-100Rで行きます。XDP-100Rの対応インピーダンスは16〜300Ωなので、いちおうスペック内。でもバッテリーだから大丈夫かなぁ...。おっと、流石に300Ωだとボリュームをだいぶ上げないと、イヤホンと同レベルの音量は出ませんね。物によってはほぼMAXになることも。さてと、肝心の音はどうでしょうか?

ほぉーーー、うん!評判通りの聴きやすい音と自然な音場です。先日のIRIVER AK T8iE MkIIのような音のキラメキと、そこから受けたような強烈なインパクトはありませんが、まったく聴き疲れしない、温かで自然な音のヘッドフォンという評価もうなずけます。装着感も長年使用したSHURE SRH940よりも格段に上。最初からHD650にしておけば良かった、と思わせる音でした。

ヘッドフォンアンプとの相性から見ると、ごく低音の馬力こそ純A級の(電力使いたい放題の)Asgardに一歩譲りますが、それ以外の点ではXDP-100Rとの組み合わせの方が断然イイです。HD6xx自体がリスニング向けなので、ヘッドフォンアンプはニュートラルな特性のものを合わせたほうが良さそうかな。

まとめ

刺激と興奮ではなく癒しと安らぎを得られるヘッドフォンHD6XX。家でゆったり音楽を聴くには最高です。イヤホンのAK T8iEとは性格がだいぶ違うので、今後何年かはヘッドフォン・イヤホンに手は出さずにすみそうです。両方とも長い付き合いになる予感。となれば、あと持っていないのはマルチBAのイヤホンだけか... おっとそれはやめておくんでした!

おまけ

細かいことですが、密閉型のヘッドフォンやイヤホンでは、リビングで妻から呼びかけられても気がつきませんでしたが、オープンエア型のHD6XXでは、いちおう気づくので、家庭円満にも役立ちそうです。いや、本当に。

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