目で見る音楽 - スペクトラムアナライザ

  3 件のコメント
先の記事でスペクトラムアナライザーの画像を貼付けましたが、「音楽を目で見る」ことができるので面白いです。使ったソフトはSpek - Free Acoustic Spectrum Analyzerというフリーソフト。Mac版だけでなくWindows, Linux用もあるようです。ドラッグ&ドロップで分析してくれるし、単機能な分、他の大方のスペアナソフトより動作が軽いです。

目で見て分かりやすいのは、音が連続的に高くなったり低くなったりするパートが含まれている曲です。音が次第に高くなると、スペクトラムアナライザー上では時間とともに右上がりの線が描かれます。音程が低くなるのは逆に右下がりの線ですね。スペクトルを見て曲名をあてるゲームにも使えたりして。

Yellow Magic Orchestra / BGM / Loom
すぐに思い浮かぶのがこれ。無限に音が上がって行くような曲です。後半の繰り返し部分も、この曲を聴いたことがある人は、曲が脳裏に浮かぶのではないでしょうか?

Perfume / JPN / Opening
アルバム冒頭の一分ほどの短い曲。一音一音が見えます。

The Beatles / 1 / Hey Jude
言わずと知れたビートルズの名曲。中央付近に横にずっとつながっているのはチャカチャカ鳴るタンバリン。途中2カ所見える隙間も、あーあの部分か、と分かるかも。

少し一般的でなくなってきますが...
冨田勲 / Snowflakes are Dancing / Footprints in the Snow
静かな曲です。バックに流れる風のような音の繰り返しが見て取れます。

Charles Mingus / Pithecanthropus Erectus / Pithecanthropus Erectus
Jazzですがチャールズ ミンガスの直立猿人。アルト&テナーサックスの入る部分とそうでない部分が良く分かります。もちろん上まで行っているのがサックスのパート。

Jansen & Barbieri / Worlds in a Small Room / Breaking the Silence
静かでとても気持ちいいアルバム。明るい宇宙のイメージでしょうか。実際そのようなシーンをイメージして作られたらしいし、定かでない私の記憶では、NHKの宇宙関係の番組のテーマ音楽かBGMに使われていたと思います。これも一音一音が見える部分がありますね。

テイ トウワ / Sweet Robots Against The Machine / A Night Of Ubud (60 Minitues Of The Live Jungle Sound Recorded In Bali Island)
上から下までぎっしり詰まったスペクトルが、まるでコンプをかけまくったポップスのようにも見えますが、よく見ると時間方向のパターンがまるでなく均一です。実はバリのジャングルの音を録音したもののようです。自然界は音が濃密ということなんでしょうね。

音楽を聴くというところからは邪道ですが、面白かったのでご紹介まででした。

3 件のコメント :

  1. 初めまして
    自分は今、短大の卒業研究でハイレゾ音源について研究しているのですが
    可視的に確認できる方法としてここで紹介されている「Spek」をダウンロードしてみました。

    実際に確認はできたのですが、波形の形がこうだからどうなどの部分が勉強不足でよくわかりませんでした…。
    自分なりに調べてみたのですがよくわからなかったので、よろしければそのあたりを詳しく教えていただきたいです。

    長文、失礼いたしました。

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    1. コメントありがとうございます。
      このSpekというソフトは、横軸に時間、縦軸に周波数をとり、色でその時刻と周波数での強さを表しています(横軸に関しては原点から音楽が始まり右端で終わりということです)。
      したがって、例えば最初のLoomを例にとると、右上がりの細い線が数本見えると思いますが、これは、音楽を聴いていると、次第に音が高くなるパートがあることを表しています。
      この例からもわかるように、縦軸の上の方に明るい色があれば高い音、下の方にあれば低い音、があることを表します。一般に音楽は複数の楽器、また一つの楽器であっても倍音成分が含まれていますから、ある瞬間には複数の明るい部分ができます。音叉やシンセサイザーの正弦波など、単一の周波数しか含まれていない場合は、ある時刻には特定の周波数しか現れないので、時間的に上下する明るい細い線のグラフになるでしょう。
      文で書いてもわかりにくいと思いますので、なんでも良いので音楽を再生し、特徴的な部分があったら、その時刻前後のスペクトラムと音楽の鳴り方を聞き比べてみると良いです。クラシックやボーカルよりも、ピコピコいうシンプルな打ち込み系の音楽の方がわかりやすいはずです。または、自分で口笛を吹いてみて、それをSpekで見てみると、より実感できると思います。
      なお、Spekは結果を色で表現するため、定性的にはわかりやすいのですが、論文等で定量的に扱うのであれば、専門の測定ソフトウェアあるいはAudacityなど、より細い分析が可能なソフトウェアの方が良いかもしれません。ここらへんはどのような研究かによりますので、目的に応じて調べてみると良いでしょう。(さらに言うと、フリーウェアでは精度の保証も何もないことにご注意ください。)
      以上、ご参考になったかどうかわかりませんが、回答差し上げます。

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    2. お返事遅くなりました!

      細かい説明していただき、大変参考になりました。ありがとうございます。

      これからも楽しく拝見させていただきます!!

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