MQAの本当の狙いはスマホ?

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XDP-100Rを買ってからというもの、ハイレゾ音源サイトを眺める時間が増えました。そして色々なフォーマットで音楽をダウンロード。
  1. 最初、ハイレゾはFLAC 96/24かDSD64で十分!だと思った。
    (今でもFLAC 192/24かDSD128で十二分と思っている。)
  2. DSD256のファイルに手を出した。巨大サイズとダウンロード時間にまいった!
  3. それに懲りてMQAをダウンロード。断然小さくて音も同等!
さてと、これからFLAC/DSD/MQAどれにするのがいいんだろう?

MQAの○と×

 まず、MQAの音質は十分良いと思います。現在のネットの議論はMQAが本当の音を伝えているかどうかに集中していますが、少なくともロスレス/ビットパーフェクトでないのは明らか。それに、非公開の信号処理によって生の音に極限まで近づいているのか、はたまた(スマホ写真の美肌モードのように)意図的に波形が整形されているのか判然としません。非公開な技術ですから、ここを追求しても得るものはあまりないでしょう。ニア・ロスレスで高音質と、自分の耳を信じるしかありません。

× むしろ注意すべきは、まだ「不便」であること。
  • 現時点では対応機器が少なく、対応DACなどハードを新たに購入する必要がある(私はたまたま自分のDAP XDP-100RがMQA対応だったので気軽に試せているだけ)。
  • PC/Macのソフトウェアが対応しないと、既存のDACが使えない。ALACにすればiTunesでも管理できるがハイレゾ再生はできない。AudirvanaもMQA完全対応ではなく中途半端。これはDACメーカーにも利益を与えるためだろう。ソフトが完全対応してしまうとDACがMQA対応する意味がなくなり、業界のモチベーションが上がらないからだろう。
  • 今後主流フォーマットになれず廃れる可能性がある(これが一番怖い)。
最近はMQAに対応する配信サイトやレーベル、機器も増えてきましたが、まだまだこれからです。デスクトップやホームオーディオなどの用途では、しばらく様子を見てもいいと思います。急いで手を出すべき理由もありません。時間軸の精度が高いという謳い文句には惹かれますが、エンコード方式が非公開なだけに、先に書いた「フィルタによる恣意的な波形整形の疑い」と相殺され、魅力が削がれている印象です。ちょっともったいない。

まああとは、一企業の独自技術であるMQAが音楽マーケット全体に広く薄く染み渡る(=将来MQAなしでは成り立たなくなる)ことへの感覚的な抵抗感も、一部ユーザーにはあるように思います。業界はなんでも売れればいいので抵抗はないでしょうけど。

MQAの本当の狙いはスマホ?

おそらくMQAの本当の狙いはハイレゾ+スマホでしょう。スマホはPC/Macに比べてネットワーク帯域やメモリ容量が限られています。そういうシーンでこそMQAのコンパクト&高音質という特性が生きるというものです(コアなオーディオファイルは、ピュアかどうかに疑念の残るMQAではなく、DSD256とかDXDとかに行くでしょうし)。

そのため、いずれOnkyoのHF Playerが対応すると予想しています。ライセンスによってはAndroid自体が対応してもおかしくありません。そうなればMQAが次第にシェアを伸ばして行くでしょう。きっとスマホはカメラ競争の次はオーディオ競争になるのでは?そうすれば黙っていてもハードは高音質の方向に行くでしょうからね。

MQAは、この流れがはっきり見えてから手を出しても遅くないと思います。WindowsかmacOSが対応すれば万全ですなんですけどね。


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