神ノ川ヒュッテから大室山へ:日陰沢新道の入口不明&急登がハード!

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※長文になってしまいました。日陰沢新道の注意点も書いてあるので、お時間のあるときにでもご覧ください。


しばらく丹沢に行っていないので、今日は久しぶりに丹沢に行くことにしました。候補は2つ。

表尾根で夜明けを眺めるコース
今日は曇りの予報なので多分夜明けは楽しめなそう。日の出でなくても、真っ赤な雲とかが見られればいいのですが、雲が厚すぎるような気がする。裏ヤビツが狭いし万一凍っていると困るので東名高速でぐるっと周り込むのも、なんとなく面倒。それに、晴れた日の素晴らしい日の出は以前眺めたしなー。

神ノ川ヒュッテから初の大室山登頂コース
表側の喧騒を避け、初冬の静かな大室山(想像です)を一人散策するのも悪くない。家からクルマで1時間ちょいで行ける、最も近い丹沢登山口で気分も気軽。大室山はまだ行ったことがないというのもポイントが高い。山頂は丸くて眺望はないらしいので楽な山かな?ますますハイキング気分だね!(これが大間違いであることは後で判明しました...)

というわけで今日は大室山にしました。神ノ川林道で土砂崩れがあったようですが、神ノ川ヒュッテまでは行けるようです。


注意ポイント

  • 神ノ川ヒュッテまでの道路に、土砂崩れが路面にまで広がっている箇所あり(2016年12月)。車のスピード出しすぎ注意。
  • 日陰沢新道の取り付きがよくわからない。ガレ場を登るしかない?もう少し上流に進めば道がある?不明。
  • 国土地理院地図は、登山道に関しては信用ならない。
  • 頂上まで急登が続く。要体力。(なめてました)
  • 下りは同じく急降下。膝を痛めないように注意。
  • 上は寒くてタオルも凍ったが、微風程度だったのでハードなアウターは不要だった(個人の感想です)。
  • 危険箇所はないので、トレーニングには良いかも。
  • 一通り主要な丹沢の山を登ってからの方が、見える山々が分かって楽しいと思う。


神ノ川ヒュッテまでの道路

神ノ川林道は何箇所か土砂で埋まっている箇所あり。乗り越えて進みます。AWDでないごく普通のクルマで問題ありません。


神ノ川ヒュッテから出発

駐車料金¥300を箱に入れて出発。路上駐車もできるようですが、駐車場の方が広々しているので。登山届は昨夜のうちに神奈川県警のWebから提出済み。時間が節約できました。確か神ノ川ヒュッテは冬季休業中だったかな。


6:50 神ノ川ヒュッテ横の道を、いざ出発!


日陰沢新道取り付きが見つからない!

いきなり出鼻をくじかれた感じで、かなり時間をロスしました。まず、道沿いの小さな標識が折れて倒れていたため見逃し、だいぶ上まで行ってしまいました。堰堤があって、ここより上では川を渡れない感じ。


さすがにおかしいと気づき、戻って青い標識を見つけ(立てておきました)、左岸に渡りました。写真の岩がゴロゴロしている斜面です。


でも、今度は崩落したゴロゴロの岩だらけで標識もありません。しばらく右往左往しましたが、結局この斜面を進むしかなさそうです。7:10 実質的なスタート。こんなトラブルは初めてです。


やむなく岩だらけの斜面を上に進み、適当なところで左側の土の斜面に上がったら、薄い踏み跡があり、しばらく進むとやっと登山道らしくなりました。


一番の問題は、地理院地図のルートが実際と異なっていること。点線で示されているのはどうも旧道のようで、一つ右手の尾根に記されています。地図ロイドのGPSで確認しても下のようになり、今いる岩だらけの沢の右側の尾根に、点線が描かれています。


実際に通ったルート(GPSデータ)は下のようになりました。神ノ川ヒュッテ(一番右の点)から左、そして左上に進む赤い線が、点線(徒歩道)と大幅に違っているのがわかります。岩だらけのところから無理やり右の尾根に行かなくてよかった!

[Trail Note経由で国土地理院地図を利用]

ちなみに「西丹沢登山詳細図」は正確に描かれていました。さすがです!地理院地図は印刷するのが便利だし、国土交通省が出しているのだから一番正確なはず、と思っていましたが、次からは登山詳細図シリーズをコピーして持ち出したほうが良さそうです。
▶︎ 西丹沢登山詳細図(Amazon)へのリンク

日陰沢新道の急登はかなりハード

杉林の中をジグザグに進みますが、一向に傾斜が緩くなりません。今日は暖パンで来たので暑ささえ感じます。ジャージにすればよかった。ごく稀に「大室山」の標識があるので、正しいコースであることだけは確かです。これは助かりました。


登り始めてから45分、延々植樹林の中の急登を歩き続け、やっと空が見えるところまで来ました。道も登山道らしくなって来て、トレッキング気分です。でも針葉樹林はまだまだ続きます。


何だろう?大きな滑車ですが、林業の機械の残骸?


少しなだらかになって来ました。このようにカヤを生やしておく場所をカヤトというようです。足元には霜柱も現れて来ました。踏み跡のない霜柱の地面。今日ここを歩くのは私が最初のようです。


どっちを写したんだったか忘れましたが、頂上が雲にかかっています。多分蛭ヶ岳。


8:30 分岐のあたりでしょうか?神ノ川ヒュッテの赤い看板がありました。ここら辺はしばらく平坦な地形でした。長池公園の雑木林よりも明るくて開けた感じです。


どっしりした木の根があったので、ここで小休止。水分と行動食を補給します。


今日の秘密兵器は「北海道産小麦のレーズンバターロール」。「北海道産バター入りマーガリン」が入っているという、訳のわからない一品です。ちゃんと説明してあるからいいけどね。炭水化物と脂質をいっぺんに補給できる高カロリー食という点に注目しました。マーガリンでパワーアップされたロールパン、一個157kcalもあります。しかし、あいにく今日はかなり寒いため、マーガリンが冷え切っていて固形感が拭えず、肝心の食感が今ひとつでした。レンジでチンすると美味しそうです。


大室山頂上に至る道は林と笹の世界

しばらく急斜面を進んでふと振り返ると、蛭ヶ岳を中心に、左が袖平山、右が檜洞丸、丹沢核心部の主要なピークが揃い踏みです。こう見ると全然ハードに見えないのですが、実際に歩くと相当キツイです。蛭ヶ岳から檜洞丸への丹沢主稜核心部が特にね。下から急登で上がらざるを得ないので、それでだいぶ足が削られるからかも。


河原も見えます。広河原よりはだいぶ手前のあたりですね。神ノ川林道とトンネルが見えます。


ここら辺から、尾根が狭くなり、笹が生い茂るようになります。標高が高くなった気分が盛り上がります。


こちら側から尾根が急速に低くなり、向こう側でまた高くなっています。鞍部が犬越路に違いありません。ここを進むのですね。実は、今日はどうも体力が続きそうもありません。何だかふらつくし。あわよくばヤタ尾根で下山と思っていましたが、素直に犬越路から降りた方が良さそうです。


次第に地形が平坦になり、まばらな林になって来ました。落ち葉も積もり、晴れていれば気持ち良さそうですが、残念ながら曇り空。


程なく標識群が見えてきました。大室山の山頂に違いない!


9:17 大室山山頂に到着!山梨百名山だったんですね。確かにかなりハードで、そのくらいの価値はありそうです。


分岐〜犬越路の間で富士山が見えた

頂上は眺望もなく、他にも面白いものもないので、そそくさと出発します。少し行くと杭の横に昭和36年度のプレートが。 60年近く前ですか?自然の中でよくもったものです。


朽ちかけた巨木などを撮りつつ進みます。


すぐに分岐点が見えてきます。ここはテーブルがあったりするので、補給も兼ねて小休止です。


海が見えますねぇ。どこだろ? 伊豆半島? 地図と照らし合わせてみると、左に飛び出しているのは真鶴岬でしょうか?


9:30 さて、ここから分岐を犬越路方向に向かいます。疲れた体に木道がありがたいです。賛否はあるものの楽なのは確かです。


登りは暑くてしょうがなかったので、ジオラインLWのアンダーウェアと化繊編み込みの手袋、下は暖パンという出で立ちでしたが、標高が高くなったことと下りに転じたことで、次第に寒くなってきました。汗を拭いたタオルも凍っているくらい。手もかじかんできました。これはまずい!慌ててソフトシェルと防風用のグローブを装着。急に楽になりました。


笹薮の中の一本道がいい雰囲気です。藪漕ぎだったら嫌ですけどね。


これは昭和37年。その頃色々手が入ったのでしょう。


キャンプ場っぽい。


一箇所だけ鎖場がありましたが、転落とかそういうレベルではなく、安全のため程度です。ますます疲労感が出てきたので、ありがたく使わせてもらいます。


思い出したように急な登りがあったりしますが、そんな箇所はごくわずか。基本は急降下。


枯れ木にキノコがびっしり。びっくり。


ふと右手を見ると、さっきまで姿のなかった富士山が!晴れたからかな?やっぱり存在感が違います。


引き続き急降下。そういえばさっき汗だくで登ってきた人たちがいたな。これは確かに汗もかくというもの。


犬越路〜神ノ川ヒュッテはガレ場を縫うような狭い道

10:30 そうこうしているうちに建物の屋根が見えてきます。おーっ!やっと犬越路の避難小屋です。せっかくなので中をのぞいてみましょう。いつかお世話になるかもしれないし。(そんなのは避けたいところですが)


中は清潔に乾燥していて、おまけに日光が入ってポカポカと感じるくらい。気持ちいいですね。


10:40 いよいよ犬越路から神ノ川ヒュッテへの下りに入ります。


一歩そちらに足を踏み入れると、岩の砕けたのがゴロゴロして、歩きにくいのなんの。落ち葉も積もっていたりしてますます足元が怪しくなってきます。


グイグイと下って行くと、ガレ場が見えてきます。


周囲の斜面からは、時折ザラザラと小さな岩や土が崩れてきます。これが崩落地の始まりなんでしょうね。


標識があるのですが、崩落を避けるように設置されていて、よく周りを見回さないと見失ってしまいます。


ここが一番派手だったかな。崩落した岩の上の乗り越えて進みます。


長~い階段。登りはきつそうです。それにしても、整備してくださった方に感謝です。ここまで資材を運ぶだけでも大変ですよね。


この場に似つかわしくない鉄製の橋。建築資材をうまく利用した感じです。


崩落止めのコンクリート堰堤ごと崩落しているところも。歴史的な廃墟を思わせます。


あと0.9km!1kmを切ると急に近くなったような気がします。あと1.2kmとか書いてあっても、まだまだだなーという気分ですから、不思議なものです。


仮設ながらしっかりした橋を渡る。


ここら辺は道が石を敷き詰めた設計なのか、後から山の上から流されてきて路面に広がったのか、判断できません。どうも後者ではないかという気がします。


古い標識が打ち捨てられていました。まあなんというか、風情はあります。


よく見ると杉の根元にも崩落防止と思われる丸太が渡してあります。


おっ、あの角は今朝間違って戻ったところだ!


水量は少ないですが、水の流れは人の気持ちをリラックスさせてくれます。


11:50 神ノ川ヒュッテに到着! 珍しく疲れました。最近忙しいので、睡眠不足が効いているようです。さて、帰りましょう。


帰路

土砂崩れの場所を撮影してみました。普通のクルマでOKです。



データ

予想よりだいぶきついトレッキングとなりました。体調不良も何割かあるとしても、根本は穏やかな山容の大室山をなめてかかっていたようです。反省。ちなみに標高をグラフにしてみると、4km進んで1km標高を上げていました。平均斜度25%。それが3時間近く続きます。それはキツイよ!

[Trail Note経由で国土地理院地図を利用]

トレーニング時間: 05:12:21
平均心拍数: 117
最高心拍数: 177
消費カロリー: 2356 kcal
距離: 8.48 km
平均ペース: 37:30 min/km
トレーニング負荷: 324
上昇: 1315m
下降: 1320m

行動中の補給食はマーガリンパン3個と水300mlくらいでした。朝クルマの中で、ソーセージパン、サンドイッチ、あんぱんなど、1000kcal程度摂ったので、このくらいならそれで十分まかなえました。


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