ランナー向きの植物図鑑:道端の花の名前を知りたい時

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ランニングをしていると様々な草木を目にします。これ何だろうと思っても、植物の名前の知識は小学生時代からほぼ進歩していません。ヒマワリ、朝顔、コスモス、などなど。


時々道端の植物の名前を知りたくなるので、いい本がないかと探してみました。本屋で見たり買ってみたりしましたが、結局一番良かったのは、子供が幼稚園か小学校1年の時に買った図鑑でした。広く名前を調べる目的には、大人向きのはダメですね。不向きということがわかりました。


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子供向けの図鑑が良い理由はいろいろあります。

理由1: 掲載されている種類が多い

索引のページからざっと計算すると、おおよそ1100種くらい載っているようです。大人向きのは300-500程度が中心。結構少ない。山渓のハンディ図鑑に種類が多いものがありましたが、とっても高価。また、農業系の色が強いのか、雑草関係の数が多かったような気がします。

理由2: 色々なシーンが網羅されている

大人向けの本は、シーン別に細分化されていく傾向が強いようです。野草、山の花、庭の花、...。最初野草の本がいいだろうと思って見てみたのですが、300種だと載っていない花もありました。ランニング中には、野草に限らず、庭の花や里山の植物、トレランでは山の花も見ますから、役不足でした。あくまで広く名前を調べる目的にはですけどね。でも山はともかく、日常のランニングで見かける野の花と庭の花は一緒に調べたいところです。

ちなみに、私が網羅性を確認する時にとった簡便な方法は、野草に加えて、キダチチョウセンアサガオ(またはエンジェルストランペット)とフヨウが 載っているものを探しました。この2種類は多摩ニュータウン近辺では庭の花と道端の雑草との境界にある感じなので、それが載っている本ならランニング中に見かける花はおおよそ載っているだろう、ということで。これで結局子供の図鑑に行き着きました...。

理由3: 写真が鮮明で細部がよくわかる

大人向けの本は、コストダウンのためか普通紙にインクジェットプリンターで印刷したような画質の写真を使っている本もありました。図鑑の写真としてはかなり低品質の部類。細部がよく見えず、発色も少しおかしい。また紙は良くても発色がどうにも地味で、見ていて気分が沈んでいくような本も。こういう本はやめたほうがいいですね。専門分野を持たずにノウハウ本を多数出版している会社によく見られます。

逆に子供向けの図鑑は教育目的もありコストがかかっていて、しっかりした光沢紙で写真が鮮明で美しいです(うちの昔の図鑑であっても)。細部もはっきりわかります。図鑑ですから写真が鮮明に見えないと意味がありません。光沢紙でなくていはいけないとまでは言いませんが、写真を見て少しでもぼんやりした感じがあったり、紙に滑らかさがなかったり、発色が地味なものはやめておくべきでしょう。

もう少し詳しく野草を区別したくなったら

網羅性として子供の図鑑、少し細かく見分けたくなったら大人向けの本から選ぶ、という流れが良さそうです。野草の見分け方の本を探して本屋で粘った結果、日常みかける野草を見分ける本としては、以下の観点が重要と思いました。
  • 掲載している種類が300以上。
  • 紙と写真の質が良い
  • 見分け方が分かりやすい
  • ページデザインが美しい(旧態依然ではない)
これらを十分満足している点で、「花と葉で見分ける野草」(小学館)がベストと思い、これは購入しました。


▶︎ Amazon:「花と葉で見分ける野草」(小学館)

野草についての深い雑学をお手軽に

図鑑を探している時に、本屋の検索端末でふと見つけた本。普通の文庫本一冊に、雑草の生き残り方法が詳しく紹介されていますが、過度に科学的になっておらず、気軽に読めます。雄しべと雌しべの配置の役割とか、茎に節がある意味とか、蜂を閉じ込めて殺してしまうとか、ある種の花は日本全国すべてクローンだとか、いつも見過ごしている雑草にこれだけ豊かな生存戦略があると気づかされ楽しく読めました。ちなみに帯に書いてあったのですが、これを読んだら「雑草が愛おしくなって草取りができなくなった」方もいたそうです。網羅性だけでなく、こっちの方向もありですね。


▶︎ Amazon:身近な雑草の愉快な生き方(ちくま文庫・稲垣栄洋 著/三上修 画)
あと、こっちも面白かった。
▶︎ Amazon:身近な雑草のふしぎ、身近な野の花のふしぎ(SBクリエイティブ)



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